『直漢法』
初めて聞く言葉だと思います。
これは、直観的漢方薬選択法の略ですが、実は僕が作った言葉です。
また、直漢法の考え方も、僕が知る限り、初めての考え方だと思います。
では、何がそんなに新しいのでしょうか?
それはこの直漢法は、「医者ではなく、みなさん自身が、現在のみなさんの体調を判断し、みなさん自身で、効果のある漢方薬を選択することができる唯一の方法」だからです。
つまり、医者に行かなくとも(もっとも大半のお医者さんは漢方薬のことをほどんど知りません)、現在のみなさんの状態に効く漢方薬が自分で選択することができるようになった、ということです。
これは実は画期的なことです。
漢方薬の長い長い歴史の中でも、このような方法を僕は知りません。
では、なぜこのような方法が可能になったのでしょうか?
実は、僕自身、このような方法を作ろうと思ったのではありません。
ただ、実際に患者さんをたくさん診察し治療していくうちに、自然とできるようになりました。
ここで1つ、幸運であったことがあります。
それは、僕には師匠・先輩がいなかったことです。
一見すると、師匠・先輩がいないことは不幸なことのように思えるかもしれません。
実際に僕の当時はそう思っていました。
仕方がないので、僕は独学で本を読み、試行錯誤をしました。
結果的に、かなり特殊な診察―治療法の体系になりました。
そしてこの方法を何年も実際の臨床で使用し、さらに試行錯誤を繰り返していきました。
ですから、僕には師匠・先輩がいなかったからこそ、偶然、この方法ができるようになったのです。
人生、何があるかわかりませんね。
そして、突然気づきました。
「この方法は、だれでもできるのでは?」ということに。
そこで、この方法を、『直漢法』と名付け、実際に臨床で患者さんを相談し、使用を開始しました。
結果は・・・・
「僕が漢方薬を選択するのと、ほぼ同じくらい良い結果」
でした(この結果は今後、学会や論文で発表する予定です)。
つまり、ある程度漢方の現況をし、経験がある人と、『直漢法』で初めて漢方薬を選ぶ人で、ほぼ同じくらい良い結果が得られる、ということです。
画期的ですよね。
もちろん、東洋医学、そして漢方薬は、とても奥が深いです。
本当の意味でマスターすることはとても大変なことですし、膨大な時間が必要です。
ですが、なにも多くの人がそこまでの努力をして東洋医学・漢方を身につける必要はないと思ます。
現在は高度な情報化社会ですから、個々人が自分の興味のある分野を学び、それをインターネットや書籍などで発信し、情報を共有しあう、そういった社会が僕は理想的だと思っています。
ですから、『直漢法』を発信することにしました。
また、ある程度、東洋医学・漢方薬を知っていただいた方が、よりみなさんに合った漢方薬を選択できると思いますので、東洋医学・漢方薬の情報もお伝えすることにしました。
ここで1つ、大切なことがあります。
それは、『直漢法』は、すべての人が完全に良くなる方法ではありません。
ですが、少なくとも、かなり多くの人が、少しでも良くなる方法です。
僕は西洋医学を否定するつもりはありません。
みなさんの状況によっては、西洋医学の方がより効果的なことも、もちろんあります。
また、東洋医学の方が効果的なことも、もちろんあると思います。
もっというなら、東洋医学を詳しく学び、経験のある医者に診てもらうことがベストだと思ます。
ただ、病院に受診することが困難であったり、近くに良い医者がいないような状況もあるともいます。
そういった時に直漢法が少しでもお役に立つことができれば幸いです。